日本の裁判所による離婚の種類と手続き

裁判所は調停・審判・裁判を行う

何らかの利害が対立している人々に対して裁判所が解決手段を提示する方法としては、調停・審判・裁判の3種類があることはよく知られています。
これは離婚においても事情は同じです。
これらの手続きを経て離婚に至ることをそれぞれ調停離婚・審判離婚・裁判離婚といいます。

調停離婚とはどういうものか

具体的な手続きの進め方はおおむね次のとおりです。
まず調停の場合は、裁判所から任命された調停員が当事者の間に入り、離婚に際しての条件等を別個に聴取します。
そのうえで調停案をとりまとめ、両者に提示します。
双方ともに合意が得られれば離婚成立となります。

裁判に至るケースのみが裁判離婚

これに対して裁判は、調停内容に不服のある当事者の一方または双方が訴訟を提起することで行われます。
裁判官は諸般の事情を斟酌し、離婚が妥当と認められればその旨判決を下します。
つまり両者の合意がなくても強制的に離婚を成立させることになります。

審判は特殊なケースにのみ適用

一方、審判はこの2つの中間的な形態で、裁判外の手続きで強制的に離婚を成立させるというものです。
具体的には、調停の結果得られたさまざまな情報や双方の意向等を斟酌し、裁判所が離婚決定の審判を下します。
その際は財産の分割や子の親権、慰謝料の支払いなど離婚に関連する諸条件も同時に決定します。
この審判制度を利用した離婚は、全離婚件数のうちの0.1パーセント未満と非常に少数です。
実際に審判離婚が成立するのは、当事者の一方が入院中や入獄中であるなど調停を進めるのが物理的に困難である場合が大半です。
件数が少ない理由としては、双方の合意が得られていないにも関わらず双方をともに納得させるような条件設定を行うことが技術的に難しいという点が挙げられます。
審判の結果に対しては一方あるいは双方が不服を申し立てることができるようになっており、そうなれば裁判へ移行することとなります。